自動ブレーキなどの「自動運転機能」をアピールする車が増える中、メーカーや国は今後、現在国内で販売されている技術レベルの車については、宣伝などで「自動運転車」という言葉を使わないようにすることを決めた。性能を過信し、事故につながる恐れがあるためだ。今後は「運転支援」などを使うという。
関係者によると、国内メーカー各社や国、専門家らが自動運転技術の安全性などを話し合う「先進安全自動車推進検討会」で10月に合意した。近く国土交通省が公表する。
すでに「安全運転サポートカー(サポカー)」などとしている社もあるが、販売の一部の現場では「自動運転」が強調され、改善の必要性が指摘されていた。任意の取り組みのため罰則はないが、事実上の業界のルールとも言え、各社や販売店は対応を始めている。
国交省によると、国は自動運転の技術を5段階に類別。完全な自動運転のレベル5に対し、現在の市販車の技術は1か2のレベルだ。運転する責任は全面的にドライバーにあり、技術は運転の「支援」という位置づけになっている。